ゾビン
今日はゾンビのことを話そうか。
僕は本当にゾンビが大好きです。
ゾンビ映画が大好きです。
ゾンビは深い。とても深い。
先日、「アメリカン・ナイトメア」という、あめりかのホラー映画の歴史を辿るドキュメンタリー映画を観たんだけど、やっぱりゾンビ最高です。
ゾンビは、「生きている」のではなく「死んでいない」のです。
ここの部分が、やはり、肝なわけです。
生きた屍、不死者、動く死体。
これを、ただ、「怖い」とだけ思える人は健全な社会に住んでいるのだろうと思います。
僕は、映像で、ゾンビたちの群れを観る度に、
「ああ」
と深く納得してしまうのです。
「ああ、そうなんだよ。これが僕たちの生きる社会なのだ。」
死んだ眼をして何を考えているのか分からない隣人、
終わらない終末感、その感覚が映像とリンクしてしまうのだ。
そして、他人から見れば僕もまたゾンビなのである。
映画の中でゾンビに囲まれる人々は、それなりにハッピーで、それなりにアンハッピーである。
ゾンビは消えない。
金のかからないショッピングモールの中で、つかの間の生活を楽しみながら、彼らはそれに気づいている。
「彼らは何者なの?」
ジョージ・A・ロメロは言う。
「YOU!」
*「アメリカン・ナイトメア」は同名の超B級ホラー映画があるから、間違えないように気をつけましょう。